「まんがで身につく 続ける技術」を読んで
まんがで身につく 続ける技術 Business ComicSeries
- 作者: 石田淳
- 出版社/メーカー: あさ出版
- 発売日: 2016/08/02
- メディア: Kindle版
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マンガのあらすじ(導入部)
うだつの上がらない、3日坊主が人生に染み付いた、何をしても揮わない太っちょ営業マン、野呂豊。
彼の所属する部署に、外部から引き抜きでやってきた女性、樹林こずえが上司として配属された。
低いパフォーマンスで時間をかける事しかできず、根気が無いのだとぼやく野呂に、樹林は、継続させることに根気や努力は不要だと説く。
樹林は、野呂を一ヶ月で継続できる人間にしてみせると宣言するのだった。
書いておいてなんですが、このあらすじ、ちょっと意味が通らないですよね。
樹林は、仕事が遅いせいで残業している野呂に、営業成績が悪く、仕事の内容も表層的でクォリティが低い、日報もいい加減、と指摘しています。
それに対して野呂は、他のできる人間の様に根気強く続けることができないから仕方ないのだ、と自己分析し応えています。
そこに至るまでに、野呂が根性無しっぽく見える描写があるわけですが、よしんばダイエットや英会話教室通いが続いたところで、営業成績が良くなったりしないと思うんです。
何故だかいつの間にか、ダイエットや英会話教室通いが続けられる人間であれば、仕事ができる人間になれる、みたいな話にすり替わっているんですよ。
……いや、意味は通っているし、すり替わってもいないのか。
野呂が仕事が出来ないことと、3日坊主体質なのを、勝手に僕が結び付けているだけなのか。
樹林も、お前仕事できないよな、と指摘しただけで、それが継続のための技術を知らないせいだとは言ってないもんな。
マンガの結末として、野呂が続ける技術を習得してできる営業っぽい人間になった感じに描写されてるけど。
樹林の指摘に野呂が、物事を続けるだけの根性が僕には備わってねーのだ、と嘆き、それに対して樹林が、それ、根性じゃなくて、技術で解決できるよ、って言っただけだもんな。
野呂が続ける技術を習得したことと、マンガの最後の方でできる営業っぽくなってたこととは、無関係なんだよな。
そもそも、パフォーマンスが低かろうが、とりあえず残業してでも業務をこなそうとしてるんだから、根性っぽいものは備わってると思うんだよね。
それが良し悪しで言えば悪しなんだろうけどもよ。
終わらせないで知らんぷりして逃げ出すよりかは、はるかにマシだよな(実体験)。
うん、みんな、騙されんなよ!
ざっくりまとめ
正味な話、読むだけ読んで読みっぱなしで1年以上放置して、最近ようやく要約したというか、まとめたので、記事にしてみる。
ものすごくざっくりまとめると、以下な感じ。
- 行動を続けるのに必要なのは根性じゃなくて技術
- この技術を使えば、続けたいことを続けるだけじゃなくて、やめたいことをやめることもできる。
つまり、行動をコントロールできるってこと。 - 行動をコントロールする技術って、簡単に言えば、上手にアメとムチを使うこと。
- アメとムチを上手に使うには、続けたい行動、やめたい行動について、よく考えることが重要。
どういう時にその行動が起きやすいか、行動するとどういったメリットがあるかなど。 - 続けたい行動を続けるコツは、アメを上手にあげることなど。
- やめたい行動をやめるコツは、別のことで似たメリットを用意してあげることなど。
- 続けたい行動には回数を増やすような工夫を、やめたい行動には回数を減らす工夫をしてやる。
- 行動をコントロールするなら、アメとムチによる行動の増減を見える化してやること。
本書では、もう一歩踏み込んで、といっても浅いと言えば踏み込み浅いんだけども、踏み込んで、行動をコントロールする以前に、なぜ行動をコントロールしたいのか、要は、目標を達成する手段が行動をコントロールすることなんでしょ、っていう部分にも言及している。
- 行動のコントロールでも目標の達成でも、大事なのは期間を区切って数値で表せること
- 目標を達成するためのコントロールから行動を続けるためのコントロールは生まれる
- 行動をコントロールすることで、目標の中間目標、最終目標が達成される
- 目標の進捗率を見える化することで、行動が促進/抑制される。
目標に対して行動が適切か、目標に無理が無いかをチェックできる
感想など
そもそも、勉強が習慣化できないので読み始めたのだけれども。
読み始めて最初の頃は、なるほど、アメとムチかー、という感じだったんだけれども、目標の話になったところで、Oh......ってなった。
確かに、続けるのに必要なのは根性とか精神力じゃなくて、技術、と言われて、そうかー、工夫次第かー、って思ったんだけど、目標の話になって気づいた。
ああ、俺に足りないのは、目標に懸ける情熱なんだな、って。
根性とか技術じゃなくて、情熱なんだなって。
だって、言ったらなんだけども、別に、あれしたいから勉強するー、とかじゃないんだもん。
このまま行くと将来食っていけないことになりそうだから、仕方が無い、がんばるかーって。
いやね、危機感が足りないのは間違いないよ?
でもさあ、今食べて行けてるんだもん。
分水嶺がいつ来るかわからないのが怖いんだけども、それが見えてないから、喉元過ぎると、安心しちゃうじゃん?
こないだちょっとさ、もしもこのまま、このまーんま、落ちぶれることもなく、かつうだつも上がらないまま、20年経ったと想像してみたのよ。
したらさ、あ、死ぬしかないな、って。
両親がもういなかったら後は、弟に迷惑かけないように死ぬだけだな、って。
特に積極的に生きてる理由もないなって。
でもでも、そうやってなるべく他人に迷惑かけないで死ぬのってコスト高いよな、って考えると、まあ別に積極的に死にたいわけじゃないし?
まあ、死ぬまでは生きるか、みたいな?
今となーんにも変わらない結論になっちゃってさ。
……うん、まあ、なんだ、がんばろうって話。
……あれ? 根性はいらなくて、技術があれば、って話じゃなかったっけ。
了