愚者の能書き

愚か者が愚かなりに考えたことを記録する

一年の計は元旦にありて、世は並べて事も無し

年末に引いた風邪のおかげであまり年末感を味わわないうちに年が明けてしまった。
なんというか、百代の過客すぎて、F1のホームストレートのように首を振っただけで見送ってしまったかのような、そういう呆気なさがある。

私は今、旅先のホテルの部屋でこの記事を書いている。
特に意味のある旅ではない。
強いて言うならば、今回のこれは積読解消の旅だ。
家事も何もせず、誰にも会わずどこにも行かず、ただただ読書にのみ時間を費やす。
ついでに、少し小説っぽいものを書いて、おまけでこの一年で何をしようか、ちょっと考えようと思っている。
だから、たかだか二泊三日の旅なのに、結構な荷物の量になってしまった。

年が明けた。
新年になった。
何か、新しいことが始まった人、始めた人も多いことだろう。
それが一年続けられるかどうかはわからないけれど、きっと多くの人は今、やる気に満ち溢れているのだと思う。

対して、僕はどうだろうか。
昨年は確か、年初に決めたのは、もう小説書く書くサギをしないということだけだったはずだ。
誰に言うでもないことではあったけれど、なぜだか自分にだけ常に言い訳していたのをやめたのだ。
そして今年と同じように、積読解消の旅に出た。

去年は、ラノベの他にも、技術書を持ち込んでいた。
ほとんど読まなかったけど、それでも持ってきたし、一応少しは読んだ。
今年は、最初から諦めて持ってきていない。
それどころか、たぶん今年頑張ることリストに加わってすらいない。

この2年で、僕は今まで自らに課して、そして出来もせずやりもしないことを、一年の初めで捨ててきた。
身体の肉はちっとも減らないけど、自分に対して延々と続けてきた言い訳を止めたのだ、心の贅肉を落としたのだ。

なんというやる気のなさだろう。
建設的なことは何一つなく、空元気のような気概一つも見せず。
それも、他人を騙すならともかく、自分すら騙せない、騙さないなんて。

未来がない希望がない将来がない。
望まず、動かず、期待しない。
そこにはなんらの覚悟もない。
ただ流されるだけ、流れるだけ。

志向せず思考せず指向しない。
でもそこに、否定はない。
絶望もない。
全ては在った様に在れ。

そのような、諦めの先にあるものを目指して、いやさ、流されていこうと思う。